1. 丹波で「南部白雲 木彫刻看板の展示と講演」

2011年6月23日(木) 篠山市河原町 鳳凰会館
              6月24日(金) 丹波市柏原 丹波新聞社 展示室(1Fロビー)

「木彫刻看板のおもしろさ、必要性、可能性」
1998年に発行された『南部白雲木彫刻工房百年史』の執筆をさせていただいて以来、白雲さんとのお付き合いは続いている。かれこれ十三年になる。その百年史と並行して、『木彫刻と建築』(南部白雲監修、2001年発行)の取材のため、北海道から九州まで全国の有名社寺を、白雲さんとヤジキタ道中を楽しんだ。
白雲さんはその当時から、「木彫刻看板のおもしろさ、必要性、可能性」について、熱を込めて私に話していた。「おもしろい! いつか看板の本も出したいね」と、私は言っていた。 そして2004年、自宅とともに(有)あうん社を西宮市から丹波市に移住させたときには、小社の看板を白雲さんからお贈りいただいた。
白雲さんとの交流はしばらく途絶えていたが、昨年から再び頻繁に会うようになった。

「ワシは職人として体が元気なうちに少なくとも十年はがんばりたい。十年なんてあっと言う間だから、無駄な時間を費やしたくないんや」と、白雲さんはくりかえし言う。同世代(私のほうが3つ上)としてまったく同感である。

会場でノミの持ち方を説明する白雲

というわけで、「木彫刻看板」を少しでも世間に知ってもらおうと、あうん社の地元・丹波で2日にわたり展示会と講演をおこなった。
篠山市河原町の会場はいわゆる伝建(伝統建築保存)通り、丹波市の柏原のほうも「街づくり」がさかんにおこなわれている。ともに城下町の歴史がある落ち着いた街。しかし丹波のような田舎ではたしてどうかと不安だったが、両日ともに50名ほどの来場者があり、主催者として安堵の胸をなでおろした。
後援してくれた丹波新聞社は、告知記事(PDF1)を大きく掲載してくれただけでなく、白雲さんの講演要旨(PDF2)も7月3日に掲載してくれた。
若い記者が書いた「講演要旨」はよくまとまっており、白雲さんの熱い思いを100パーセント伝えてくれている。
今後も機会あるごとに、こうした展示会や講演活動をおこなっていきたい。

(2001.7.4 平野 隆彰)

2011年6月23日(木) 篠山市河原町 会場:鳳凰会館

2011年6月24日(金) 丹波市柏原町 会場:丹波新聞社 展示室