自然治癒力を高める マクロビオティック 基礎編 ――正食医学の理論と実際
はしがき
序章 マクロビオティックとは何か
第Ⅰ部 自然治癒力
第1章 噛むことが食養健康法の基本
第2章 排毒と自然治癒力
第3章 いのちと血潮 ―塩のはたらき
第Ⅱ部 陰陽と中庸
第4章 心身共に中庸を目指して
第5章 命の欲求を見つめる生き方
第Ⅲ部 正食医学の理論と実際
第6章 望診と食養指導
はしがき
`
私は、群馬県富岡市で「食による養生の指導(食養指導)」の道場、「マクロビオティック和道」を開いています。
そこは、心身の病に悩み、体質改善を望む多くの人が訪れます。私は、彼・彼女たちの話をきき、顔や体の様子をみて、体の内部を診る「望診」を行ない、現代の人々の体質と体調に合わせた食事と手当て、生活法をすすめています。
また、私自身も心身健やかに生きるために、マクロビオティックの先入たちの理論と実践を元に、それぞれの体質体調に合った穀菜食を柔軟に取り入れるようにしています。
詳しくは本書で述べますが、日々の生活で感性を高め、体調や気候に応じて食事と生活
を大事にしています。また、食事だけでなく、手当て法、運動法、呼吸法、掃除法など
の生活そのものが重要です。
私たちを日々磨くものとして生活を位置づけて、次の七つの生活法を周囲にすすめています。
一、体を動かしてよく働く(よく歩く)
二、日々そうじをする
三、深い呼吸をする
四、腰を立ててよい姿勢を心がける(正坐)
五、質のよい睡眠をとる(横になったらすぐに眠り、朝はパッと起きて機嫌が良い)
六、旺盛な食欲を犬切にする
七、だれにでも幸福をプレゼントする(笑顔のプレゼント)
ところで、「マクロビオティック」については、すでに世界的注目が集まり、実践されている有名人もいますが、まだ耳慣れない方には難しそうな単語に聞こえるかもしれ
ません。
中国の陰陽思想に基づく理論もありますが、実際は、とても簡単で誰でも取りくめる
食事法のひとつで、要点をまとめると次の七つです。
一、自然農法、自然栽培の食材を基本とする
二、穀物、野菜、海藻、天然醸造の調味料(みそ、しょうゆ等)、漬物など伝統的な
発酵食品、伝統製法の海塩を基木食材とする
三、果物、生野菜などは体質に応じて使用する(現代は多用した方がよい人が多くなっ
ている)
四、肉、卵、乳製品、魚介類などの動物性食品は原則的には必要ない(例外もある)
五、人工的・化学的加工の少ない食材を使用する(精製の度合いの少ない食材を使う)
六、国産の食材を原則使用し、自分の居住地から極端に離れた場所でとれる食材は控え
る(身土不二)
七、なるべく一物全体(食材のすべてを捨てることなく活用する)を心がける
いかがでしようか。
自然の理にかなう方法で心身を健やかに保ち、体質改善が可能になる生き方(真生活)が、マクロビオティックともいえます。
本書は、食養指導に携わってきた私の二〇年の中間報告として執筆しました。
とくに陰陽の見方から中庸の大切さをていねいに説明し、食だけでなく生活と心へ目
を向けた内容です。正食医学としての病気別の対応も載せていますので、現代に合うマクロビオティックの本として、実用的な本ともいえます。
また、体質改善がなされて人生が好転する方々をみてきて、私が特に効果的だと思っった「断食(半断食)」についても、本書で触れていますのでご覧ください。
自らの運命を開く方法は一様ではありませんが、本書が、ご縁あって手に取ってくださった読者のお役に立てれば幸いです。
二〇二〇(令和二)年二月
著者記す
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私は、群馬県富岡市で「食による養生の指導(食養指導)」の道場、「マクロビオティック和道」を開いています。
そこは、心身の病に悩み、体質改善を望む多くの人が訪れます。私は、彼・彼女たちの話をきき、顔や体の様子をみて、体の内部を診る「望診」を行ない、現代の人々の体質と体調に合わせた食事と手当て、生活法をすすめています。
また、私自身も心身健やかに生きるために、マクロビオティックの先入たちの理論と実践を元に、それぞれの体質体調に合った穀菜食を柔軟に取り入れるようにしています。
詳しくは本書で述べますが、日々の生活で感性を高め、体調や気候に応じて食事と生活
を大事にしています。また、食事だけでなく、手当て法、運動法、呼吸法、掃除法など
の生活そのものが重要です。
私たちを日々磨くものとして生活を位置づけて、次の七つの生活法を周囲にすすめています。
一、体を動かしてよく働く(よく歩く)
二、日々そうじをする
三、深い呼吸をする
四、腰を立ててよい姿勢を心がける(正坐)
五、質のよい睡眠をとる(横になったらすぐに眠り、朝はパッと起きて機嫌が良い)
六、旺盛な食欲を犬切にする
七、だれにでも幸福をプレゼントする(笑顔のプレゼント)
ところで、「マクロビオティック」については、すでに世界的注目が集まり、実践されている有名人もいますが、まだ耳慣れない方には難しそうな単語に聞こえるかもしれ
ません。
中国の陰陽思想に基づく理論もありますが、実際は、とても簡単で誰でも取りくめる
食事法のひとつで、要点をまとめると次の七つです。
一、自然農法、自然栽培の食材を基本とする
二、穀物、野菜、海藻、天然醸造の調味料(みそ、しょうゆ等)、漬物など伝統的な
発酵食品、伝統製法の海塩を基木食材とする
三、果物、生野菜などは体質に応じて使用する(現代は多用した方がよい人が多くなっ
ている)
四、肉、卵、乳製品、魚介類などの動物性食品は原則的には必要ない(例外もある)
五、人工的・化学的加工の少ない食材を使用する(精製の度合いの少ない食材を使う)
六、国産の食材を原則使用し、自分の居住地から極端に離れた場所でとれる食材は控え
る(身土不二)
七、なるべく一物全体(食材のすべてを捨てることなく活用する)を心がける
いかがでしようか。
自然の理にかなう方法で心身を健やかに保ち、体質改善が可能になる生き方(真生活)が、マクロビオティックともいえます。
本書は、食養指導に携わってきた私の二〇年の中間報告として執筆しました。
とくに陰陽の見方から中庸の大切さをていねいに説明し、食だけでなく生活と心へ目
を向けた内容です。正食医学としての病気別の対応も載せていますので、現代に合うマクロビオティックの本として、実用的な本ともいえます。
また、体質改善がなされて人生が好転する方々をみてきて、私が特に効果的だと思っった「断食(半断食)」についても、本書で触れていますのでご覧ください。
自らの運命を開く方法は一様ではありませんが、本書が、ご縁あって手に取ってくださった読者のお役に立てれば幸いです。
二〇二〇(令和二)年二月
著者記す