手のひらの宇宙的 新ニッポン風土記Vol.1
この宇宙そのものが物語である。
それらを総じて風土記と呼ぶ。
「はじめに」より
…………(略)
いずれにしろ虚実こもごもの歴史は、それを読む人の意識(想い)が物語を再構築するのはたしかなことだ。デジタルやSNSの時代、活字離れはますますひどい状況になっているが、「物語」があるかぎり活字(アナログ)本は出版されていく。
泡のような情報やフェイクニュースの溢れるデジタル化がすすめばすすむほど、むしろアナログの重要性が見直されるのではないだろうか。
本書は、NHKの「新日本風土記」に対抗するつもりなどさらさらないが、
百年先にも一つの物語として本好きな人たち読まれますことを……。
百年先には火星か月面で読書することがブームになっているかもしれない。
たかが千年 想えば近し 平家も月も (空太)
令和元年五月一日 編集発行人 平野 智照
もくじ
中世丹波市の武士の時代―『山城と苗字と戦国ロマン』 足立義昭
大阪船場の昔・今― 船場商人四代を通して 池田吉孝
アメノヒボコ伝承― 地元に残る神話から― 石原由美子
千の谷のアンソロポロジー 大麻豊
神秘の島― 冠島・沓島「物語」 大浦勝鬨
平成の大修理を終えた最古の登窯 大上巧
海上破船ナク米穀一粒モ失ワズ 大木辰史
人生は65から面白くなる 小野田隆
小野田政子俳句 大賀蓮Ⅱ 小野田政子
方丈記/平家滅亡と天変地異 桐生敏明
風土記と地名― 地域ブランド幻想に振り回されるな― 小森星児
マクロビオティック風土論― チャチャはこう話して呉れた 斎藤武次
「感動塾」の旅で触れた「風土」 重藤悦男
使命と余命をかけて― 映画『みとりし』制作 柴田久美子<
古道の夢 瀬戸琥太郎
恩返しとしてのボランティア 相馬あつし
16歳からの起業塾 谷岡樹
能楽は地域に根付いた芸能 辻屋忠司
石仏・石像を彫る私 長岡和慶
丹波風土への思い 柳川拓三